株式会社オリーブスパ 研修部 部長／佐藤様（写真左）
株式会社オリーブスパ 人事部 採用担当／菅原様（写真右）

研修期間中のフォローツールとして導入を決定

オリーブスパは、主にリラクゼーションサロンの運営とセラピストの育成を行っています。創設は2004年であり、リラクゼーションという言葉自体がまだ浸透していない中での先駆け的存在として、現在は全国に17店舗を展開しています。

SkillBoxを導入する以前は、研修生が約3ヶ月の研修期間において、毎日日報を手書きしていました。紙なので、書く手間があることに加え、持ち物としてかさばったり、担当するインストラクターも毎日手書きでコメントを残すなど業務的な負荷がありました。また、今の世代の子たちはSNSなどを良く利用しているので、携帯を活用したデジタル上でのコミュニケーションは得意な世代だと思います。紙に書くより携帯への入力の方が本音も出やすいイメージもあり、紙ベースの運用でどれくらい本当のことが書かれているのかな？というのは感じていました。

そのような課題を解決するツールとしてSkillBoxの説明を聞いた時は、期待と同時に、個人の携帯を業務時間中に操作するということに対しての懸念もありました。それまでは個人の携帯を業務内で活用する場面というのがなかったため、それを促した時にどこまでの自由度が生まれてしまうのか、間違った利用をされないか？などの懸念は説明を聞いた時に抱いた印象としてあります。

ただ、これはもう世代間ギャップかなと思いました。例えば入社して初日の出勤で「必要なものがあります」とこちらが言った時に、メモを取るための第一手で携帯を出してメモしようとする子は多いです。その時、こちら側で「メモは紙でしてください」と伝えるのもおかしいかなと思います。そのため、携帯を触ること自体が悪いことではないというように、そこはこちら側が合わせていかないといけない部分かなと思うようになりました。

実際にSkillBoxを導入した後も、それを個人の携帯で利用したからといって規律が緩んだということはなかったです。今はもう世代の特徴として、使い慣れているものですし、仕事に使ってもらうことで効率が良くなるのであれば、メリハリのきいた使い方をするという認識を彼女たちそれぞれに持ってもらえれば問題ないと思っています。それで悪い方向にいったということは特にないですし、むしろ便利になったなということは会社としても大いに感じています。

運用開始は特に何の問題もなくスムーズに

具体的な運用方法としては、約３ヶ月の研修期間中、1日の終わりに日報の代わりとして本人たちに直接入力をしてもらい、目を通したインストラクターがスタンプや、何か気になることがあればコメント返信をするというものになります。

19時終業として、だいたい18時半くらいには最後の片付けや終礼のための時間を取りますので、その時間帯に入力してもらっています。本人たちが帰る前にインストラクターは入力内容を確認できますので、その中で直接声をかけた方が良さそうなものがあれば帰る前に声をかけるということもしています。

運用開始にあたっては、特に何の問題もなく現場からすんなり受け入れられています。設定画面はとても分かりやすく、こちら側では名前入力など必要な情報を入力するだけです。あとは本人たちが直感的に分かるようで、細かく説明しなくても自然と使いこなしています。

入社初日にオリエンテーションとして色々と説明する時間を設けていますので、そのタイミングで実際にログインしてもらって、何のために使ってもらうのか、どういうことをしてほしいのかは説明しています。質問があったことは特にありません。LINEとの連携機能を使っていますが、使い慣れていることもありそちらも特に問題なくスムーズに使ってもらっています。

入力をしてもらうアクションリストの部分は、オリーブスパで働く上で意識をして欲しいものをギュッとまとめたものにしています。研修を担当するインストラクターみんなで話し合って決めたものですので、本人たちも愛着があり、「SkillBoxで設定している3つ目のアクション項目ができていないよ」などと柔らかい雰囲気のなかで伝えたりしています。普段教育する側のインストラクターも意識することができ、より共通言語になっていると感じます。ここができている、できていないと以前より簡単に指摘しやすい雰囲気になりました。

アクションリスト例（オリーブスパ様で実際に運用中のもの）

新入社員とインストラクターの両方から高い評価

実際に使っている人たちの声として、新入社員側では「スムーズに使える」「手間感がそんなにない」「すごい楽」といった声が圧倒的に多いです。導入したタイミングが紙ベースの日報を使っている時だったので、両方体験しての声として高く評価してもらえました。

コメントする側でも同様です。紙と違い自身の携帯でもパソコンでも見れるようになったため、店舗間で移動する時なども隙間時間で確認でき、良い意味での「ながら」でできるようになってすごく効率が良くなりました。また、実際にコメントをした場合は相手に通知が送られますので、コメントしたことが相手にすぐ伝わるというのもコメントをする意味として前向きに受け止められています。

会社としても、SkillBoxの導入で変化を感じています。例えば研修の時、以前と比べてラフな発言が増えたと言いますか、少し不安なことがあった場合とかにポロっと相談できるような環境になっているなと感じています。

先日も、新入社員の方で思っていることを初日からストレートに伝えてくる方がいまして、「なるほどそういう気持ちでいたんだな」ということが分かり、すぐ改善に向けた取り組みができました。もしこれが紙での日報であれば硬い文章になりがちで、おそらく自分が感じている小さな不安や違和感などは書いてくれなかったと思いますので、そういった小さな思いをすぐ拾えて対応できるというのは大きな変化だと思っています。

SkillBoxにある「ナイショ話機能」も、ホンネの把握に役立っています。頻繁にではありませんが、担当するインストラクターには直接言いにくいけれど伝えたいことがある、という時には使ってくれています。

ちょっとした不満だけれど、どうにかしたいと思っていて、だけど大々的に言う勇気まではない、そんな話がナイショ話には書かれています。そういう小さなことが積み重なって離職という決断につながってしまうと思いますので、それが積み重なる前に対応して摘むことができるというのはとてもいいことだと思っています。

新入社員一人の価値が上がっている中での大切な取り組み

最近は採用シーンにおいて、採用したいと思える人材が十分にいるわけではないと感じることが増えてきました。だからこそ、入社してくださった方々には一人も欠けることなく働いてほしいという思いがあり、手厚いフォローやサポートをさせてもらえればと考えています。

オリーブスパでは、人柄重視で「思いやり」や「どれだけ人のために動くことができるか」といったことを採用基準にしています。技術面に関してはインストラクターの指導もかなり手厚く、研修期間である3ヶ月の間でしっかりと学べる環境を用意しています。元々持っている人柄の良さがあれば素直に吸収してもらえる環境はありますので、「人柄重視」を最重要の要件と考えています。

例えば人とのコミュニケーションにおいて、通常の言葉にプラスして一言気遣いの言葉を添えられる方というのは理想的なお人柄だなと思います。ただ、そういったTPOに合わせた言葉や、相手の気持ちに合わせた会話のトーンなどは、決して当たり前に出来ることではありません。コロナ対応で対面での交流機会が減ったことも考えると、ある意味で採用基準が厳しくなっているとも言えます。

そうして採用させてもらった一人の人を、3ヶ月かけて研修し、その後店舗に配属された際に「辞めます」となってしまうと、またその一人を育てるのにどれだけの労力がかかるのかと思います。もちろん、せっかく技術を習得してセラピストとなったのであれば、できるだけ長く活躍してほしいという気持ちもあります。それがちょっとした声がけや気遣いで食い止められるのであればすべきだと思いますし、SkillBoxはそのためのツールとしてとても良いものだと思います。

離職防止対策については色々なことを行っていますので、SkillBoxだけの効果かは明確に分からないところもあります。ただ、実際に利用している新入社員からは、例えば「自分のことをちゃんと見ていてくれるという嬉しさがあります」といった声などが多数届いていて、そういった「自分たちが大切にされているという実感」をSkillBoxの利用を通じて受け取ってもらえていると感じています。

社名	株式会社オリーブスパ
設立	2004年8月
本社所在地	150-6034 東京都渋谷区恵比寿4-20-3恵比寿ガーデンプレイスタワー34階
資本金	5,000万円
代表者	代表取締役 社長 横尾 まどか
従業員	350名（2023年12月時点）
事業内容	◆リラクゼーションサロンの運営 （OLIVE SPA 5店舗 、PENT HOUSE 3店舗 、PANTHEON 9店舗　計17店舗） ◆スパセラピストの育成